大祓式について

6月30日午後3時・午後7時(夏越の大祓式)、12月30日午後3時(年越の大祓式)年に二回、日常生活で知らず知らずのうちに身体についた罪穢れを形代(かたしろ)にうつします。
誰でも参加できますので、ぜひお祓いを受けて下さい。
当日用と郵送用の案内封筒の2種類あります。

  • 当日用は、1,000円程度の祓い銭(賽銭)で茅の輪守り(夏越)又はご幣守り(年越)をお祓い後にお渡ししております。
  • 郵送用は、事前にお送り頂きます(3,000円から10,000円程度の祓い銭をお納め頂きます)。
    後ほどお札とお守り他を郵送させて戴いております。
    郵送用を当日お持ちいただきますと、後日郵送する封筒に茅の輪守りまたはご幣守りが入りませんので、郵送用封筒で当日お祓いを受けた方は、忘れずに茅の輪守りまたはご幣守りをお持ち帰りください。

新しい御社殿になってから初めての夏越の大祓式。
大祓いを受け、茅の輪をくぐって心身ともに清らかになりましょう。

平成14年6月30日午後3時の部


平成15年6月30日午後3時の部


平成15年6月30日午後7時の部

若返りのお話

日本古代の人々は、季節ごとにお祓いをしていました。節分祭や雛祭もそのひとつです。中でも、大祓式は年2回(6月末夏越の大祓式、12月末年越の大祓式)行われる奈良時代から現在に至るまで続けられている神事で、とても重要とされていました。それは、新年が始まって、日の長さが夏至を過ぎて折り返すと、リズムが変わります。その半年間で身についた罪穢れを祓うのが大祓式。リズムを取り戻します。新年には瑞々しく張りのあった「気」がだんだん枯れていく事を「気枯れ」=穢れと古代の人は考えていました。

身内の人が亡くなったりすると、50日間は神社にお参りしないことが昔からの慣習でした。気持ちが枯れた状態で神様にお会いするのは礼儀を逸するからだと考えていました。葬儀の帰り、自宅前で塩を使って清めるのは、自分の気枯れた状態を通常に戻すためです。決して亡くなった方が穢れているからではありません。

「気」は枯れっぱなしではなく、お祭り(神事)をすることによってご神気や生命力を補給して甦るのです。時間は後戻りしないという宗教もありますが、日本古代の人々は、お祭りによって命や時間が若返るという考えがありました。物理的には時間はただ流れていくだけですが、気持ち的には時間も若返るのです。年越の大祓式を経て、お正月を迎えた時、神様〈お年神様〉からひとつ歳を戴きますが、心機一転、時間と生命力の若返りも戴きます。瑞々しい張りのある「気」でスタートを切るのです。家の長が新年の朝に初めて汲む水を「若水」と言い、その水を飲むと新年の生命力を授かって、人や家々の命がよみがえると言われています。すなわち、若返った「時間」の息吹を授かる儀式なのです。

世界中に日本の祭りに似たカーニバルがあります。その共通点は、日常の生活で人間は気が枯れますが、それを回復させるのは「祭り」と考えていることです。日常的な行動ではどんどん枯れるだけの「気」が、非日常的な行動をとることで若さを取り戻せるのです。非日常のことを「ハレ」といいます。古代の人々は、神社にお参りすることを非日常=「ハレ」と考えており、特に神社に着ていく服装を「晴れ着」といいました。今日でも見られる非日常的な行動は、お正月に、門松をたてたり、羽織袴を着たり、しめ縄、餅つき、凧あげ、カルタとり等です。

日常生活に疲れている方、ぜひ若返りをして、日本文化の素晴らしさを心身で感じとる事も良いのではないでしょうか?